回転木熊のグルペット

真紅のWilierにまたがって栃木の田舎道をぷらぷらしています。

青木 淳悟「四十日と四十夜のメルヘン」

どこかで保坂和志氏が薦めていらしたので読んでみた。

表題作「四十日と四十夜のメルヘン」は、冒頭で井荻や下井草の描写が繰り返される辺りは同じ西武線沿線を良く描いていた保坂氏と被らないこともない。いわゆるセゾン系の流れ?
そこから先は主人公のうだつの上がらない現実をなぞった7月初旬の日記のループと文章教室の先生という人物の作品と主人公の作中作とがメタフィクショナルな展開を見せ、なかなか読み応えがある。
「チラシの裏」の使い方も洒落ている。

カップリングの「クレーターのほとりで」はSF風味を効かせたファンタジーの習作といった感が強くちょっと物足りない。

若い書き手さんなので今後に期待。

★★★★☆
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