回転木熊のグルペット

真紅のWilierにまたがって栃木の田舎道をぷらぷらしています。

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ひぐらしミニマルミュージック

梅雨も明けて、ひぐらしの鳴く時間帯に走ると気持ちの良い季節になりました。夕立さえ来なければ。

もちろん早朝の方が断然涼しいのですが、午後4時頃からひぐらしの大合唱に囲まれつつ日没まで走ってひとっ風呂浴びる、というのもなかなかオツなものです。僕は下戸ですが呑む人ならビールを投入する最高のタイミングなのでしょうね。

今日もそんな風にしてカナカナカナカナ…と重なり合って無限ループする鳴き声を聞きながら山間部を走っていて、ふとこういう音楽があったよな~、と思い出しました。

スティーヴ・ライヒの「18人の音楽家のための音楽」です。

reich2.jpg

2週間ほど前に5月のライヒ来日コンサートの模様がNHKでオンエアされていたので耳に残っていたようです。

ライヒといえばミニマルミュージックの代表的な作曲家ですが、その中でもこの「18人~」は名曲。現代音楽というカテゴリーから連想される聴きにくさはなく、むしろテクノやエレクトロニカに馴染んだ我々にとって親しみやすい曲と言えます。

マリンバとピアノがひぐらしのカナカナ…のようなパルシヴな音を作りだし、その位相を少しずつずらしながら音場を拡散させ、その上にヴァイオリンやチェロ、クラリネットやコーラスが彩りを添えていきます。生楽器によるアンビエントミュージックのようなもの、という雑な例え方もそう遠くはないかと。

また、1時間程度の曲の最初と最後に"Pulses"というテーマを置きその間を11の"Section"でつなぐ構造は、2つの"Aria"の間を30の"Variation"でつなぐバッハのゴルトベルク変奏曲なんかを思い起こさせ、これも親しみやすい展開と言えます。

というわけで家に帰ってから「ひぐらしミニマルミュージック」を再生しつつこれを書いてみました。66km走って今月750km。
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ちゃいこん。

近所で開かれたチャイコフスキー・コンクールの入賞者ドサ回りコンサートに行ってきた。

チャイコフスキー・コンクール(ちゃいこん)で優勝した人達がチャイコフスキーのピアノコンツェルト(ちゃいこん)やらヴァイオリンコンツェルト(ちゃいこん)やらを演奏する、ちゃいこん尽くしの演奏会である。

目玉商品はヴァイオリン部門で優勝した神尾真由子のちゃいこん。日本人女性としては音量も大きくかなりこってりとした弾き方をする人だなあ、と思った。同じくちゃいこん優勝経験者の諏訪内晶子とは対照的な感じ。元気があってよろしい。この人のパガニーニとか聴いてみたいな。

楽しみにしていたのはチェロと管弦楽による「ロココ風の主題による変奏曲」。チャイコがモーツァルトの時代にタイムスリップしたつもりで書いたような美しい曲で結構好きなのだが、実演を聴くのは今回が初めて。チェロ部門優勝のセルゲイ・アントノフは端正かつ華麗な演奏をする方で(見た目も端正)大変心地よく聴けた。

掘り出し物だったのがピアノ部門1位該当無しで2位だったミロスラフ・クルティシェフ(憶えにくい)。見た目がとぼけてて華奢で挙動不審なあんちゃんがピアノの前に座るといきなりスゴイ、みたいな。なんとなく映画「シャイン」のヘルフゴットを思い起こさせる雰囲気。当然ピアノ協奏曲1番(ちゃいこん)を演ったのだが、それこそラフ3とかシューマンとかちょっと病んだ感じの曲が似合いそう。本日の不思議ちゃん決定です。ちゃいこんの演奏としてはアルゲリッチみたいにガッツンガッツンぶっ叩く方向ではなく、ボレットあたりを彷彿させるようなそうでもないような。

その他にも男女の声楽があったりしてみっちり2時間半チャイコ一色という、かなりお腹イッパイな状態でちゃいこんちゃいこんと帰って参りましたとさ。


※のだめ効果でオンナノコがわんさか来るかと思ったらそうでもなかった。ちぇっ。

太鼓盤@クラシック~春~

桜もすっかり跡形もなくなった今頃になって「春」ってのもナンですが。去年書き逃したので一応。

クラシックで春っつーとヴィヴァルディの「四季」ですよね。耳にしたことのある人がとても多いと思います。音楽の授業で聴かされたりしましたよね。もしかしたら日本でベートーベンの「運命」の次ぐらいに有名な曲かも。そんな曲をなんで今さら・・・?

ヴィヴァルディの四季って言ったらイ・ムジチの演奏なんかが大定番で、それこそ耳馴染みが良くて綺麗だけど退屈だなぁ、というのが僕のイメージでした。が! 数年前この演奏を聴いて目から鱗が落ちました。

カルミニョーラ(Vn)/マルコン指揮/ヴェニス・バロック・オーケストラ
『ヴィヴァルディ・ヴァイオリン協奏曲集「四季」他』(SICC 324)

070427_carmignola.jpg

オケ名にあるようにバロック楽器を使った演奏なのですが、そのフレッシュで鮮烈で軽やかでダイナミックな演奏にビックリ! とても今まで聴いてきた「四季」と同じ曲とは思えません。
特に僕の好きな「夏」の嵐のシーンなんかまさに疾風怒濤で「コレだよコレ!」と思わず前のめりになってしまった程です。

京都の神社仏閣が長い年月を経て燻し銀の渋い色合いになっていますが、実は建造当時はド派手で絢爛豪華な装飾が施されていた、なんていう話を思い起こさせるような意外性。手垢にまみれたヴィヴァルディがすっかり若返ってキラキラしています。

加えて、ソロヴァイオリンを奏でるジュリアーノ・カルミニョーラというおじさまヴァイオリニストがカッコイイのなんの。元々モダン・ヴァイオリニストとして実力派だったのが、バロック楽器を演るようになって水を得た魚とも言える活躍ぶり。

長身痩躯でもって渋い二枚目。コンサート衣装はチャコールグレイのスーツに黒いタートルネック。最近前頭部が寂しくなってきましたがそれがまたサマになる。
世界中に追っかけのマダム達が待ち受けているというのも無理はない話。マダムではない僕もこの人の新譜はつい手にとってしまいます。

というわけで「四季」が1枚家にあってもいいかなぁ、と思う人にはこれから買うならコイツをオススメ致します。


太鼓盤です。

スーパーボウル

今年のスーパーボウルのハーフタイムショーはなんとプリンス様である。
にもかかわらず、すっかり忘れていた僕はBSの生放送も再放送も見逃し、深夜の日テレにチャンネルを合わせて驚いた。

スーパーボウルで雨が降っている。

雨のスーパーボウルは初めて見た。
試合はいきなりベアーズのキックオフリターンタッチダウンで始まったものの、雨脚が強まり滑りやすいコンディションの中、マニング擁するコルツが徐々に底力を見せ始める。

といったところでハーフタイム。殿下ご登場。
相変わらず悪趣味な衣装である。大変結構。日テレは試合自体もダイジェストなのでハーフタイムショーなんてわずか3分のオンエア。

しかし「パープルレイン」のイントロが鳴り響いて僕は震撼した。嵐のスーパーボウルはこのために用意された舞台だったのだ!
雨に煙るドルフィン・スタジアムは紫のライティングに包まれ、すっかりパープルレインの舞台装置と化していた。

こんな迷惑な演出を喜んでいたのはプリンスファンだけであろう。

プリンスの呪いの恐ろしさを実感した、もとい世界的な異常気象を実感したスーパーボウルであった。

太鼓盤@ジャズ

秋の夜長にはジャズだろ。ってことで。

ピアノトリオにしようかなー、でもエレアコギターも好きなんだよなー、などとCDラックを眺めていたのですが、やっぱりサックス・ピアノ・ベース・ドラムスの如何にもジャズらしい編成で。

061008_Ballads.jpg

「Ballads」John Coltrane Quartet (IMPULSE)

コルトレーンと言えば激しくブロウしまくりのテナー奏者というイメージなのですが、これはタイトル通り珠玉のバラード集。
曲目もスタンダードとして聴きやすくて親しまれているものばかり。
サイドマンもマッコイ・タイナー、ジミー・ギャリソン、エルヴィン・ジョーンズ、というコルトレーン黄金期の豪華メンツ。
これを聴きながら一杯、なんて素敵すぎる秋の夜。(下戸だけど)

ちょっと気の効いたバーでBGMとして流れている率No.1のこのアルバム。
つまり「コレでオトせなかったら諦めろ!」な一枚。

(そういう意味でも)太鼓盤です。


※似たタイトルのコンピ盤があるのでご注意を。Amazonなら「バラード コルトレーン」でヒットするヤツです。画像参照。

太鼓盤@クラシック

僕には長年のちょっとした悩みがあって、それは、あまりクラシックを聴かない人に「クラシックでなんかオススメのCDない?」という質問をされた時に、コレだ! という完璧な答えを用意出来ていないことでした。
それは例えば「洋邦問わずポップス全般で何かオススメない?」というのと同じくらいとてつもなく曖昧な質問なので、せめて「ロックで70年代ぽくて」とか「女性ボーカルで」くらいには絞って欲しいなぁ、と思っていました。

しかしここに来てついに見つけました! 「オーケストラで色んなのが入ってる感じでとりあえず1枚」ぐらいのリクエストにはやすやすと応えられて、しかも薦めるこちらも自信満々で気後れしないかなり強力なブツを!

それは「ファンタジア2000」(SICC 405)
そう、ディズニー映画のサントラ盤CDです。

051206_fantasia2000.jpg

あれ? 肩すかし? サントラじゃん!? でもね・・・

1. ベートーベンからレスピーギ、ストラヴィンスキーまでツボを突いた幅広い選曲。
2. レヴァイン指揮シカゴ響&フィルハーモニア管による一流の演奏。
3. 1曲10分程度に編曲されている聞きやすさ。醜悪でない編曲。
4. あまりに圧倒的な高音質。
5. アルバムとして聴いていて楽しく、ある程度クラシックを聴き進んでも無駄にならない。

これだけ条件が揃っているCDは滅多にありません。クラシック音楽の多彩さを感じてもらうには1は外せないし、かといってよくあるコンピレーション盤だと2~5の点で積極的にオススメし難い。聴き慣れていない人には長い交響曲などはそれだけで障害になるけれど、いわゆる「クラシックベスト100」的なモノは曲の途中で無理矢理フェードアウトしていることが多くて不自然。演奏もレーベルのストックからバラバラに選ばれて玉石混淆だし、そのおかげで音質も違和感をなくすために悪い方に平均化してマスタリングされてしまう、といった具合。トータルとして5の要素に欠け、一時的に役に立つにしてもそのうちゴミと化してしまうわけです。

ことに4の音質については最近のクラシックCD一般を含めて考えても最上級のモノで、まさに演奏しているオーケストラがそのステージの拡がりと奥行きと高さ丸ごと見事に録音されており、誰がどんな状況で聴いてもほぼ「良いオト」だと思えるモノ。それはノラ・ジョーンズの1stアルバムがそうであるくらいに分かりやすく明確に良い音質なのです。
実はこのCDは以前から持っていて、最近たまたま聴き直してその魅力に遅ればせながら気付いたんですが、感動してクレジットを眺めていたらレコーディングエンジニアが超大駄作映画タイタニックに超弩級のサウンドトラックを作ってしまった人(ショーン・マーフィ)なのを発見しました。とても納得。

そんなこんなで、このCDを(音声がドルビー圧縮されているDVDではなく)、ステレオ再生の最低条件(2台のスピーカーとリスナーを二等辺三角形に配置する)を守って再生すれば、必ずや目の前のステージではめくるめくクラシック・オーケストラの世界が展開され、あなたを魅了することでしょう!


太鼓盤です。

エリクソン~ワンダー

スティーヴ・エリクソンの新訳「アムニジアスコープ」を読もうと思って手元に準備したのだが未だ手をつけていない。
さいきん活字から離れ気味だったこともあってウォーミングアップがわりに未読のロバート・B・パーカーを読み散らかしたりしている。

読み手にある程度のコンディションを要求するような手合いはあんまり読もうと意気込んでもダメなもので、なんとなくその辺に転がしておくと、そのうち右肩をちょいと下げながらするりとドアをくぐってココロに忍び込んで来たりするものだ。「よぅ。」とかなんとか言いながら。


発売延期を繰り返して先月やっと出たスティーヴィー・ワンダーの新作「A TIME 2 LOVE」をここしばらくヘビーローテしているのだがこれが久々に良い。久々と言っても新作自体久々なのだが正直近作はパッとしなかったわけで。

先行シングルの「SO WHAT THE FUSS」がPRINCEのへろへろミネアポリスファンク風カッティングギターとEN VOGUEの豪華バックコーラスで痺れる出来だったのでアルバムに期待していたのだが、これはアタリです。特に#12の先行シングルから愛娘アイシャ・モリスとのデュエットを含むラスト4曲の流れが素晴らしい。


スティーヴ二題。

従姉妹

フランスでピアニストをやってる従姉妹に約二十年ぶりに逢いました。
彼女が母校の記念式典でそこそこ有名な指揮者&オケとコンツェルトを弾く、というのを聴きに。

そういう場なので演目はどうってことないのですが、いとこ姉妹にもの凄く久し振りに逢えたことがとても嬉しい、というか面白くて。

お互いに好い加減大人になってて、それでも「かおちゃん」とか「ちかちゃん」とか「たっちゃん」とか呼び合ってて。

051005_cousin.jpg

親戚って不思議なもんですね。

My summer has finished.

毎年、自分の誕生日が過ぎると「夏も終わったな」と思う。

未だ暑かったり夕立が来たりするのだが、本当の盛夏のクソ暑くてどこまでも陽射しが強くてからからに干上がる感覚はない。空気の感触も変わってしまう。

十数年前の夏、PRINCEの来日ライブのために横浜スタジアムに行った。
その日の聴衆はやけにレスポンスもノリも良く殿下もご機嫌。上面開放のスタジアムなので音響も良くてバンドのプレイも完璧。これまでに経験した殿下のベストアクトだった。
ご満悦で「YOKOHAMA! YOKOHAMA!」と連呼してアンコールを繰り返した彼が最後に言い残した言葉が、

My summer has finished.

ああ、夏が終わるってなんかこういう感じだ、と思った。

スモーク&ショスタコーヴィチ

しばらく前にBSで映画「スモーク」を録画しておいたのを思い出して観ていた。
何度観ても好きな映画だ。ポール・オースター特有の「偶然の残酷なまでのカタルシス」が心地よい。ハーヴェイ・カイテル、ウィリアム・ハート、フォレスト・ウィテカーと役者も粒揃い。
オースターが監督した「ルル・オン・ザ・ブリッジ」はイマイチお薦めしませんが。

そして今回初めて気付いたのだが、この映画にはショスタコーヴィチの「24のプレリュードとフーガ Op.87」が使われてるじゃないか。多分キース・ジャレット演奏のヤツ。

バッハの平均律クラヴィーア曲集に始まるこの形式は多くの作曲家に受け継がれているが、ショスタコーヴィチのは結構好きだ。超絶技巧ならカプースチンのも良いけど。

というわけでこの曲の初演者でもあるニコライエワの演奏を聴いています。
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まとめ

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